Energy and Crystals

鉱石とエナジーワークと神智学と、生きること。

始まりの奈良。

昨日の帰路の電車で、継体天皇についての書籍を読んでいて・・帰宅後、 前日まで見ていた韓国ドラマが終わってちょうど途切れ目だったので、そんな時に開くNHKオンデマンドですぐに目に入った(topにサムネイルが出ていた)26日に放送されたばかりの『歴史探偵』、「古墳最前線」を見始める。(2023年7月の日記)

日本全国、発見されているだけで16万の古墳があるそうで、コンビニの全店舗数の3倍にあたるとか。もちろん、多くは宅地開発やそれ以前の時代で既に破壊されたり埋もれたりしているだろうから、私たちの生活圏がそもそも古墳だらけ、だということだ。

 

「おすすめの古墳3選」の中に、出た!継体天皇の陵墓と推測されている大阪、高槻市の今城塚古墳が入っていた。近くの別の古墳が継体陵とされている(宮内庁)そうだけれど、多くの研究者が「こちら、」と言っているのが今城塚のほうらしく、NHKさんも「継体天皇陵と言われている」とナレーションしていた。

そのほか、最近大きなニュースにもなって個人的に注目してYoutubeで見ていたばかりの、富雄丸山古墳も取り上げられていて、いつもいつもそんな調子で、思考や直感と、連動して特に探さなくても入ってくる情報や動きや流れは、「図書館の天使」的なガイドたちの手配なのだろうとまた合掌して見終えると、「関連番組」としてサムネイルのトップに上がっていたのが、昔から割と好きな「新日本風土記」という番組。今年3月に放送された「はじまりの奈良」が目について。今朝はさっそくそれを見てみた。

 

「はじまりの奈良」その心は、奈良といってもヤマトの国の(とりあえず「正史」である記紀が伝えるに)始まりの舞台である、桜井市天理市あたりを、山辺の道を軸に、取り上げていた。「正史」がその前提で色々と書き残しているので、「ヤマト王権の始まり」「仏教の伝来」「相撲」「みかん(柑橘類の伝来)」「能楽・芸能(番組では触れなかった)」などの「始まり」と言われている桜井、三輪周辺の色々を紹介していた。三輪そうめんも。

私も20歳の時に最初に奈良にはまった旅は、(何故かガイドブックから選んだ)山辺の道を歩くコース。次々と現れる古墳や、疲れ果てた頃にたどり着いた大神神社に感動して。

移住してから横浜に移るまでの4年の間、幼稚園〜小学校低学年だった娘の引率で歩いた三輪の麓の通学路、地元人しか知らないような田んぼの中の三輪の絶景ポイント、一人で早朝散歩したり、家族で出かけた山辺や桧原神社付近、自宅サロンに来てくれたお客さん達を駅まで送りがてら一緒に歩いた道、素麺屋さんや、みかん狩りに行った付近、娘の幼稚園がすぐそばで生活圏内だった箸墓古墳などなど、懐かしい風景が次々と。纏向遺跡も自転車で見に行ったっけ。奈良びとの絶妙なトークも懐かしい(笑)。

 

後半の2年、マンションの8階から眺めていた360度の奈良盆地のパノラマ。やはり特別な場所だったと想う。

春分秋分に、三輪山から太陽が昇り、二上山のふたつの嶺の間に沈む。その観測ポイントが桧原神社。「元伊勢」と言われる。この場所を最初に見つけた人々は興奮しただろうな。縄文の人々か、または農耕のために暦の目安を必要とした弥生の人々か。

ヤマタイコクは何処か?と、相変わらずまだ、決着が付いていないらしい。ヤマタイではなくヤマトであると思うけど・・ただ、連合政権が出来るまでには下地としての王国が、三輪の麓にあっただろうし、葛城、熊野や、出雲はもちろん、丹波、東海〜東国、たくさんのクニグニは存在していた。だから「始まり」と言っていいのかどうかは、本当のところ微妙ではある。けれど一つの国としてまとまろうとした、そのセンターという意味で国史の「始まり」は確かにその通り。

 

初めて撮影を許可したという、石上神宮の「鎮魂祭」や、土中に刀剣が埋められているという禁足地の映像も興味深かった。宮司さん(森家)が物部氏の子孫ってさすが凄い歴史だなあ。以前飛鳥をひとりで回った時、お目当ての(ソガ系天皇家ゆかりの)遺跡を探していたら民家の庭先だったので、ピンポンしてご挨拶。表札を見ると苗字に「蘇我」が付いててびっくりした事を思い出す。

そしてこの番組のお影で気づいたのは、私はやはり「始まりの地」として、あの付近(磐余(いわれ)という言い方が割と好き)に惹かれたし、今でも凄みを感じるのだなあと。子供の頃から「始まり」を紹介するアニメ番組も好きだったし、ダーウインの進化論を知った時には本当にワクワクしたっけ。・・それが結局『ジェネシス』の仕事にも繋がっているのだ、と。「始まり」を「知りたがる」、あるいは「掘り下げたがる」。

 

正史にはならなかった、なれなかった沢山の「始まり」もまた日本全国にあるのだろう。そんな事にも思いを馳せながら。

 

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