Energy and Crystals

鉱石とエナジーワークと神智学と、生きること。

奈良旅 2020年冬 シルフィードと大地の都、エソテリ旅。Vol. 3

前々記事前記事 からのつづき

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さてさて。

どうやら、前日(2日目)までで色々な層でのお仕事は終わったようで、最終日の3日目はだいたいいつも恒例の、盧舎那仏様へご挨拶。これは、20歳でひとり旅を始めた頃からの定番でもある。

なぜこんなに奈良が、奈良公園が、春日の森が(もちろん今回は行かなかった飛鳥や三輪も)好きなのか。自分でも不思議なほど。私は昔から自分に関係ある、ない、をすぐに感じてしまうような性質があって、人に誘われたから・・とか、メディアで取り上げられていたから・・とか、日本人ならば寧ろ普通かもしれない「周囲がやっているから」という理由で、自分が行動したり、時間を割いたりすることが出来ない。ゆえに必然的に旅などは一人でという事が多く、仕事も今のように自営業が合っているのだろうと思ふ。

興味を持つ分野は10代後半くらいで自我が固まってから殆ど変わっていなくて、それでも人間的に生きて行く上でのスキルの部分では、たえず大人になることを促されるので、少しずつ学ぶ中で、新しい分野をさりげなく?好きになったりもする。時が来れば学びや興味の扉が自動的に開くもので、「ちょっと好きかも」「かじって学んでみました」というコンテンツは少しずつ増えてはいく。

けれど、10代後半〜二十代前半に目覚めて大事にしていたようなものは、ずっと変わらずメインテーマであり続けている。一時、低迷した時代には見失うというか、手放さざるを得なかったり、ヒーラーの仕事で駆け抜けた初期の頃は自我意識が薄くなり、過去の記憶や過去の自分への興味が消えていき、ある意味、別の人になりかけていた(そうそう、その頃は完全にビーガンでノンアルコールだった)。その後色々とシステムから修正が入り、取り戻したり力を付けたり、鍛えられたり。そうなった時に、自我が大事にしていた「好き」もまた戻って来た。そのひとつが「奈良」である。

皮肉にも、奈良に移住して三輪山の麓にサロンを出して仕事に「熱中」していた4年間は、過去の奈良への愛着や、散策したいというモチベーションを失っていた時代。神智学でいう「熱誠家」にあたるのだろうと今では振り返る。スピリチュアルに自分が変容・成長していくことに情熱を持っているような時代。今では確かにちょっと違う。もう少し重たく、責任を感じているし、どう伝えたら伝わるだろう、何を残せるだろう、よりよい形にして人の役に立てるにはどうしたらいいだろう・・と、プロデュースする事に意識が集中しているし、そこにあるのは「情熱」や「楽しさ」でも「やりがい」でもない。

責任という力学を通じて行う、自分なりの愛の表現。そんな感じだ。

その中で、表現や思索を磨いていかねばという今のベクトルに、若い頃に情熱を感じていた奈良や歴史探求、哲学としての仏教や、美術・建築・思想などに触れることの出来る旅が、仕事の流れと統合されていくことが心地よい。「それなりに、キミの情熱と行動は、未来のキミのために役に立っているよ」・・・と、若い頃の自分に語りかけたい気持ちで、東大寺境内を歩いていた。

17歳くらいだったか、今の自分に通じるような、恐らく魂そのものの個性のようなものが固まって以来、頑張り過ぎて駆け抜け過ぎて、仏教信仰と修行、古代史探求と大和路めぐり、小説の執筆、ニューヨーク、ロンドン・パリまで一人旅、忙しい交友関係、日本全国に老若男女の友人たち、常にその人々の人生相談を引き受け、ロックバンドや作詞作曲、ライブ、観劇に大学の通信教育、夜間大学の受講・・・と。そりゃあパンクするよ、壊れるよ。と今なら思うけれど。その後、弾けるようにウツに落ちていき5年を過ごすことになる。

まだ元気で、奈良を歩いていた頃の、貧乏旅行を思い出す。ろくに食事もとらず、ユースホステルに泊まって真夏の炎天下を歩き続けたり。今と違ってスマホも無いので、ナビも時刻表も出せず、紙の地図とガイドブック、事前に書いてきた旅程の自筆のメモ、そして重たい(デジタルでもない)一眼レフカメラ。方向音痴だから道に迷う、電車を乗り間違える。奈良公園は節約のためか、もしかすると文系で左脳処理が乏しく距離感をイメージ出来なかったせいか、基本歩きで通していた。だから目的地に辿り着けず。などなど。

47歳の今は時間も体力も省エネ。バスを多用して移動。そして心強いスマホが居てくれる。不器用極まりない旅をしていたあの頃に比べて、エナジーワーカーとして15年以上を過ごしてきた今は、(スマホのお陰だけではなく)すべてがカチっと巧く噛み合い、運んでいくような絶妙な流れの中で、短い旅の中に必要なことだけがギュっと詰まっているよう。

「奈良」というテーマを巡っても、「vol. 2」に書いたように様々な時代を経て来た。情熱、移住、子育て、ヒーラーとしての関わり、二手に別れていた家族の統合、拠点の手放し。最終日3日目は、それらの全てに感謝しながら、一つの流れになって習合されていく現実、昇華されていく過去のエネルギーを、空に見送るような気持ちで、ゆっくりと歩んで盧舎那仏に会いに行った。

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普段より格段と空いている境内。制服姿の修学旅行生と大仏殿・・が、むしろここ最近の雰囲気からして、新鮮に見えた。

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定番のショットですが・・やはり少しだけセラフィー、シルフィーな雲がこの時、出ていました。同じ形で飛んでいる、まるで仏教壁画の飛天のような。

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こちらも(去年の奈良旅のインスタ記録でもご紹介した)定番。複雑な歴史を持つ大仏殿の境内の中で、創建当時から唯一、変わらずに立っている青銅の八角灯籠。見上げるほど大きい。国宝です。

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学生の皆さんから、盧舎那仏の大きさを感じて下さい。(勝手に・・笑)

脇侍は虚空蔵菩薩、反対側に如意輪観音。このお二人が身長7メートル。大仏さんは14メートルです。聖武天皇が創建した当時は、大仏も大仏殿もさらに巨大だった。今はこれでも縮小され、鎌倉期の再建・修復を経て現存しているものが多い。

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盧舎那仏の後ろ姿。光背だけでも迫力満点。

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こんな様子は見たことが無い・・人が映らない大仏殿。いつも人気の柱の穴くぐりもクローズされていた。

境内で近くを歩いていた私と同じくらいの世代の女性二人が「大きい!」「こんなに大きかったんだね」と、大仏殿が見えて来た頃に驚いていた。そうそう、同じ世代の方々・・私が若い頃に奈良に通っていてもまるで興味なさそうで。奈良出身の人にも「見るとこ無いでしょ?」と言われることも。友人たちが着いて来てくれた事もあったけど・・反応はいまひとつ。これくらいの・・つまり40代も後半になると、お寺や仏像に少しくらいは興味を持つのが一般的感覚なのかな? 自粛ムードで観光客がぐんと減っている中、もしやこんなご時世だからこそ、初めて興味を持って足を運んでみた、という人たちも結構いるような感触を肌で感じた。

テンション高めのアジア圏の観光客の皆さんの姿が無く。奈良好きで通っている風のご夫婦とか、スーツ姿で「仕事の出張で来たけれど時間が空いて・・」風の男性とか。手ぶらでお参りに来ている地元の方? そして本当は海外に行ける筈だったのかもしれない高校生の皆さん。いつもと違う、とても静かな奈良。だから余計に異空間、異次元に感じられて、統合と昇華の計らいを感じやすかった。

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「光と影」

「陰と陽」

そんなキーワードもちらつく3日間だった。

帰路へ。大仏殿の裏手から。

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ありがとう〜

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家族連れかな。

去年の奈良旅でインスタに載せた、「講堂跡」の礎石の写真のシリーズ?を撮るため、同じ石を探したけどちょっと急いでいたこともあって見つからず。似ている石をお借りして記念撮影。今回の旅直前に、儀式的にブーツを新調していた・・・靴はエネルギー視点からも大事なアイテムで、現実をシフトアップしたい時には、良い革の良い靴を買い、古い靴を感謝とともに処分する。

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ネットが無かった時代に写真集などで奈良に浸っていたのがスタート地点。その頃からの癖のように、大仏殿を遠くから望むような場所も好き。幾つかお気に入りスポットがあったりする。

感謝とともに。

(記事に載せた写真プラス、写真を足して、また違うセレクトで、アルガンザのInstagram にも投稿する予定。良かったら覗いて下さい。)

Love and Grace,

Amari